今回は久しぶりにうなぎ業界の現況。
結論からいうと、相も変わらず国産信仰が強いことに変化はない。
しかし、その国産信仰の強さが、さらなる国産の高値を呼んだため、さすがに庶民の手の届かない価格帯になってしまった影響が出てきている。
国産蒲焼の140gサイズで、相場は
¥5500/kgスーパーの売値で一尾\1280~\1480。
土用丑のころならともかく、この時期に、しかも不況がなだれのように押し寄せている中にあって、
売れる価格帯ではない。
一方、中国産蒲焼に関して言うと、賞味期限の近いものが投げ売りされている状況で相場自体あってなきがごとし。
大量に売られているのはサイズに関わらず価格が
\500~¥800/kgといった過去にあり得ないほど安いもの。
人々の中国産に対する抵抗感は変わっていないが、さすがにこの安さと不況のせいか、ビックリ価格であれば売れている。
例えば一尾220gサイズで、スーパーで
一尾\280で販売したら好調に売れている模様。
そりゃそうだろう。
220gの蒲焼というのは3人で食べられるぐらいボリュームのある大きさだ。
これが中国産の通常の価格帯(220gでいえば\580)だと、なかなか売れない・・・。
現在、国内の加工業者を悩ませているのが
台湾原料、国内加工物。
国産原料が足りないし、良い原料も集められないから、台湾産にシフトせざるを得ないために、作ったのだが、これがサッパリ売れない。
原料が台湾というだけで、評価が純粋な国産とは雲泥の差が付き、全くコストが合わない状況になっている。
もはや中国産蒲焼と変わらない評価などという声まで聞かれる始末!
事実でいえば、冬場の国産原料は品質が悪いので、台湾物(中国含め)の品質のほうが明らかに良いのだ。国産信仰もここまで来ると狂信的といっていい。さすがに国内加工業者も、国産原料だけではやっていけないので、台湾と足並みをそろえ、
「台湾産でも十分に安全でおいしい」とアピールし始めているが、
僕からいわせると、「何をいまさら!」
彼らは今まで、
「国産だから安全でおいしい」と宣伝して儲けてきたのに、自分たちが外国産を販売しなくてはならなくなったら、急に反対のことを言いだした。彼らは日本人を狂信的な国産信仰者にした責任の一端があるわけだし、
既にそうなってしまったものを変えさせるのは不可能に近い。また、うなぎ業界で大きく懸念されるのが、
町のうなぎ蒲焼屋さんの廃業が続出していること。
国産原料が急騰したため、販売価格を上げたら、客が激減した。
かといって、外国産原料を使うと抵抗が大きすぎる。
客は原料が外国産と知っただけで、来ない。
1回店に入ってもそれを知ると、
「なんだ!外国産か!とんえもない店だ!」と怒って帰る。
だから蒲焼屋さんは八方塞がりで継続するすべがなくなってきた。
国産志向を背景に営業してきたうなぎ蒲焼屋さんが、今では、過度の国産信仰によって窮地に陥っているという皮肉な現象になっている。
確かに正しい表記が重要であるが、今の日本では正しい表記をしたとたん、売れなくなる。
正直物がバカを見る。
外国産原料を国産と偽って出している店だけが生き残る可能性だってあるのだ。
先ほどの、台湾原料、国内加工品も、以前はその多くを「国産」で販売していたのだろう。
「国産」はここ数年、取り合いだった。
それを原料にたった一言「台湾」と記載したとたん、ピタリと売れなくなるのだ。
僕も長年、この傾向を見てきて慣れてはいるものの、
もはやこっけいとしか言いようがない。
自分の信念を疑い、客観的事実に基づいて考え、行動できる者だけが合理的な正しい判断ができるのではないだろうか。
テーマ : 食べ物 - ジャンル : ライフ
確かに正しい表記が重要であるが、今の日本では正しい表記をしたとたん、売れなくなる。
>>正直物がバカを見る。
>>自分の信念を疑い、客観的事実に基づいて考え、行動できる者だけが合理的な正しい判断ができるのではないだろうか。
外見からは判らないことが多いし、信念とかなんとかの問題ではないのでは?
中身は違うのに、世間と一緒になって、輸入物の悪口言って商売してた。
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