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【うな太郎】こと芳川充
1963年北海道生まれ。
水産物など食品の貿易、流通に20年間従事。
食品全般における消費者の大きな誤解を解くため執筆、講演活動を行う。
著書;食品の迷信(ポプラ社)
ブログ;うなぎを見れば日本が見える
マスコミ出演、掲載歴;ここから

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大衆は間違っている

それでは、過去2回の記事の完結編ということで、現在日本で起こっている、真実と世論の理解の大きなズレについて食品を題材に僕なりの理解を語りたい。

人間はもともと、最初に刷り込まれた情報を信じて行動する。
一度信じたら、自分の考えを補強する情報を集め、反対の(不愉快な)意見は無視する。
回りで起こるあらゆる事象も自分の考えと合致するように都合良く解釈する。

日本は特に同質の社会なうえ、情緒に流されやすいので余計だ。

「中国産食品は危険」
「国産は安全でおいしい」
「養殖物は危険」
「農薬、添加物は危険」
「無農薬野菜や無添加食品が安全でおいしい」
「天然が安全でおいしい」

これらの情報がメディアを通じて、一斉横並びに報じられると、誰もが信じる。
人間は権威に弱いので、活字になったものやテレビで報じられたものを「真実」と受け止める。
それらの情報はいつのまにか、「十分に吟味された真実だけが出ている」と信じ込んでいる。

一度信じたら最後、それが真実なのかどうかを検証することはない。
繰り返し報道されるとそれが確信⇒信念へと変わる。

「食品の裏側」は発売後3年以上経過した今でも圧倒的に売れ続ける、ベストセラーでロングセラーだ。
販売部数、売れ方からすると「日本人の食品のバイブル」といっていい。
内容は「世界的な科学的知見」を無視して、危険を煽ることを目的化としたようなもの。
論理が幼稚といっていい。

しかし、この本は大衆が思っていた不安に見事に答えてくれた。
「添加物は危険」と信じている或いは疑っている人にとって、その思いを補強してくれるという意味で、タイミングと内容が見事に合致していた。

食品に対して大衆が誤解するようになったのは、メディアのせいとばかりは言えない。

もともと人間は自分を実際よりも高く評価する生き物だ。
実際に持っている能力や判断力はあまり高くないのに、自分はそれを高いレベルで兼ね備えていると思いこむ。

特に日本人は排他的なので、自分に近いものや自国のものが一番素晴らしいと思いこみやすい。
そう思いたいからそう思うのだ。

だからどれほど、日本の食品で事故や不祥事が起きても、
決して日本の食品への不安にはならない。
「国産は安全」という信念があるから。

誰でも自分の考えや価値観が認められるとうれしいし居心地がいい。
だから、それを覆すような情報は不愉快だし、関わり合うのもめんどくさい。
信じ続けたいから信じる。

これが、人間共通の、そして特に日本人に顕著な思考のメカニズムだろう。


次に食品偽装について。

食品偽装が起こるたびに、批判が起こるのは当然としても、その批判内容が的外れなことが多い。

食品偽装を批判する誰もが、人間の倫理を説き、自分には到底理解できない行動だとする。

しかし、人間は誰しも状況に応じてごまかしもすればウソもつく
学校の教科書的な倫理はある種の呪文でしかないのが実態だ。

それは「日本人が最も倫理的であると信じる日本人」が、食品のみならずあらゆる業界で偽装を行っている実態からも裏付けられる。

僕の経験からいうと、最も他人に倫理を説いて厳しく批判する人間ほど、本人の行動はいいかげんなものだ。
マスコミ関係者や教師に耳を疑うような不祥事が多いことも決して無関係ではないだろう。

これは、自分というものをあまりに高く評価しているがために、自分がわかっていないからだ。
だから自分がある状況化でいかに非倫理的な行動を起こすかわかっていない。

そして、自分に言い訳をするのが得意だから、非倫理的行動をとった自分に
「たまたま魔がさしただけ」
「自分をこうさせた回りが悪い」
として、忘れようとして忘れる。

決して偽装を正当化しないが、人間は弱い動物であり誰もが起こしうること、として考えなくては何の解決にもならないだろう。
消費者の立場からいうと、性善説では騙されるだけ。

特に人を信じやすい日本人は騙されやすい。
本音と建前に大きな差があるから誤解も大きい。


以上、
”最初に刷り込まれた情報に縛られて行動する”
”ほとんどの人間は倫理的であると勘違いしている”
の2点を取り上げた。

これらは客観的に見れば不合理なことで損な行動をすることになるが、これらは大多数の人間の性質なので、恥ずべきことではない。

まず真実はどこに見極めなくては、正しい結論に至るはずがない。

そのことをよく認識して、考えや行動を見つめなおすということが、重要なのではないか。

自分のために。



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コメント

「食品の裏側」の次に・・・

「食品の裏側」の著者の安部司氏が1月30日に
「なにを食べたらいいの?」という本を新潮社より
出しました。この本についてうな太郎さんのコメント
お願いします。

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